平成26年度 全日本鍼灸学会学術大会にて、今年度も発表をさせていただきました。
テーマは「小児鍼問診票の効果検討」です。担当は林です。
今までも小児鍼の効果について検討をさせていただきましたが、今回は、前回の検討結果で症状の改善が低かった「睡眠障害」と「アレルギー」の関連性について、長期治療ではどれだけ効果がみられているかを検討してみました。
夜泣きや寝つきが悪い等の睡眠症状や、キーキー声を出したり、イライラしやすい等のカンムシ症状でお悩みの方が多かったようです。また、前回の検討結果と比較すると、アレルギー症状がお悩みでご来院された方が多かったようです。アトピー性皮膚炎や湿疹、食物アレルギー等お悩みの症状は様々です。
アレルギーでお悩みのお子様は、睡眠障害をお持ちの方が大半でした。それは、“痒み”によって睡眠が阻害されてしまうからなのです!痒みによってなかなか寝付けない、睡眠が浅くなり夜中に痒みでおきてしまう→ぐずる、というような悪循環。これでは、お子様もお母様・お父様も睡眠不足で身体も心もしんどくなってしまいますね。
検討結果は、1.主訴がアレルギーのアレルギー群 2.アレルギーが主訴ではないが、湿疹や痒みなどの症状がある(問診票にチェックをつけられている)アレルギー症状群共に、『長期治療(9回)の治療により、より効果の改善がみられた』という結果でした!
アレルギー群・アレルギー症状群共に、短期治療よりも長期治療で、根気強く治療を受けていただくことが改善への近道であることがわかりました。また、アレルギー症状が改善すると、睡眠もとれてくるようになることもわかりました。(夜中に痒みで起きることがなくなってくるからですね!)
今回の結果から、重複した症状も長い目で根気強く治療を受けていただくことが重要であることがわかりました。1つの症状が良くなってくると、「今度はこれが…」と違う症状が気になってくる、ということが多々聞かれますが、こんな時も治療を続けられると症状の改善が期待できますね!!