感動した治療book

2012年03月02日(Fri) 顔面神経麻痺

20日程前、顔の左側半分に麻痺が現れました。
すぐ病院へ行かれ、この日は注射での処置を受けられました。
その後、10日程して手術をされ、後日ホームページを
ご覧になり、当院へ来られました。

麻痺の状態は頬を膨らますことが少しできる程度で、
目を閉じる、鼻の穴を膨らませる事や口笛を吹く動作など
他のお顔の表情を動かすことはかなり難しそうでした。
病院ではお顔の動きを点数で評価する方法があり、
当院でも症状の程度・治療の効果を測るために用いています。


鍼灸治療は数十年前に少し受けた事があるくらいなので
治療中は随分緊張されていました。
当院では、顔の局所だけでなく、身体の気を巡らせるため
全身に治療をしていきます。
お顔にも鍼に加えてお灸もしていきます。
お灸は米粒より小さく捻ったもぐさを身体につけて点火し、
8割くらいで消します。柔らかい、ホワッとした温かさで、
とても気持ちよく感じて頂いています。
お顔にもお灸をするのですが、お顔は皮膚が薄いので
お灸用のシールを貼り、その上からもぐさを置いて点火します。

施術後、お顔の感覚の鈍さ、強張った感じが和らいだと
とても喜んでおられました。

顔面神経麻痺は発症後、治療が早ければ早い程、治りやすくなります。
この患者様も急性期にご連絡下さったので、早目に治療を開始することが
出来て良かったです。
今後、しばらくは週に2回のペースで治療を受けて頂き、
一日でもはやくお顔の状態が元に近い状態に戻るよう、スタッフ一同
頑張っていきたいと思います。

                                        60代 女性